読書の秋がやって来ました。でも毎年書籍の売上は減少しています。特に雑誌は休刊が続き、コミックは電子書籍が急成長していましたが、その伸びも落ち着いてきたようです。そんな中、児童書の減少率は少な目です。子どもの数はどんどん減っているのにです。私の勝手な分析では、自分のために絵本を買う大人が増えているのだと思います。それと共に、幼児教育の現場の先生方が乳幼児における絵本の大切さを認識してくださっているからというのも大きいと思います。機械に豊かな心育てはできません。知識は土台に豊かな心があってこそ活かされるものなのですから。
★かんかんかん(あかちゃんから)
のむらさやか・文 川本幸・制作 塩田正幸・写真 福音館書店
スプーンやフォークで出来た「んまんまれっしゃ」。鉛筆で出来た「にゃあにゃあれっしゃ」。あれ、この車は帽子?身の回りの物で作られ写真撮りして絵本が作られているので、大人は別の楽しみ方ができます。言葉のリズムも良く、声に出して読む方が断然楽しい絵本です。
★うっかりくまさんたちのおかしなおんがくかい(3才から)
へんみあやか・作 学研
音楽会で演奏するくまさん達はみんな楽器と間違えて別のものを持ってきてしまいました。で、音楽会はどうなるの?と思いきや、そのままやるんかーい!という展開でした。勢ぞろいした天然くまさん達に心がほっこり緩むような可愛いお話です。
★アリのさんぽ(4才から)
こしだミカ・作 架空社
黒が美しく感じるカラフルで迫力満点の絵が一番の魅力です。一匹のアリが「この道どこまで続いてるんやろ」と立ち止まるところから物語は始まります。ラストの答えがとっても素敵です。幼い子ども達は意味よりも物語を通しての感覚として心に残してくれると思います。
★やきいもとおにぎり(5才から)
みやにしたつや・作 すずき出版
焼き芋とおにぎりを取りかえてと言われてOKしたのに、おおかみくんは焼き芋をくれずにおにぎりを食べて行ってしまったのです。それを聞いたネズミくんはウサギくんに、ウサギくんはサルくんに話しますが、少しずつ話が変わってしまい最後には…。途中も最後も笑えるとても楽しい絵本です。
♪絵本を真ん中に、親子の絆を育みましょう♪
(えほん館 はなだむつこ)