絵本だより

2021年05月『まだかな まだかな』『おともだちになってくれる?』『もりのとしょかん』『ごめんなさい!だいじょうぶ!』

外面の良い私は昔から「花田さんは友達が多いでしょうね。」と言われてきました。でも実はそうでもありません。外面だけではただただ疲れがたまるだけで、長時間人といるとぐったりしてしまいます。だから友達は少ないのです。Facebookの友達の数と本当の友達の数は恐ろしい程違います。友達とは何ぞや?多い方が良いと誰に教えられたのか?数ちゃうやん! と、責任転嫁するのはさて置き、子ども達には数に関係なく自分が心から友達と呼べる人が出来たらいいなぁと願います。今月はそんな事を思いながら絵本を選ばせていただきました。


★まだかな まだかな(乳児から)
竹下文子・文 えがしらみちこ・絵 ポプラ社

友達関係のもとになるのが親子関係です。信頼できる大人がそばにいることは、あかちゃんにとってとても大切なこと。コミュニケーション力が育っていくことにも影響します。この絵本のように、まだかなまだかなと待っているおかあさんが自分の呼びかけに答えてくれる安心感はとても大事です。安心感は喜びになるのです。


おともだちになってくれる?(3才から)
 サム・マクブラトニィ・文 アニタ・ジェラーム・絵 小川仁央・訳 評論社

一人で遊んであるチビウサギの前にあらわれた真っ白なウサギのチップス。自分をじっと見つめるチップスにチビウサギは「こんにちは」と言いました。この最初の勇気ある声掛けが素敵です。するとチップスが「おともだちになってくれる?いっしょに遊ばない?」と言いました。
幼い子どもの様子がとても自然に描かれている絵本です。


もりのとしょかん(3、4才から)
 ふくざわゆみこ・作 学研

森の奥にあるふくろうさんのお家には本がいっぱい!まるで図書館のように大量の本が家中に並んでいます。でも、ふくろうさんを訪ねる人は誰もいません。ところがある日、森に迷い込んだ可愛いお客さんがやってきて…。人と関わることから人生が豊かになっていく様子がとても素敵です。


ごめんなさい!だいじょうぶ!(4、5才から)
 ルイス・スロボドキン・作 こみやゆう・訳 出版ワークス

人に迷惑を掛けても「ごめんなさい!」が言えないウィリーくんは、「ごめんなさい」と言うと「だいじょうぶだよ」と言ってもらえてお互いいい気持ちになれるんだよと教えてもらいました。ウィリーくんは「だいじょうぶだよ」を言ってもらいたくて「ごめんなさい」を言ってみることにしました…。「ごめんなさい」には「だいじょうぶだよ」が必要だと実感しました。大人も学べる深い一冊です。


♪絵本を真ん中に、親子の絆を育みましょう♪
えほん館 はなだむつこ)